エンジニアがはてなでマネージャーをやるということ
はてなエンジニアセミナー #7
Dec 6th, 2016
Profile
エンジニアとして
- Perlエンジニア
- ISUCOn3回優勝
- ISUCON6予選問題作問メイン担当
- 最近はGoがお気に入り
今年のBlogエントリ
初の1000ブクマ超え
【宣伝】みんなのGo言語という本を書きました
Agenda
- これまでの経歴
- マネージャーとして気をつけていること
- 実際にMackerelチームではどうか
- 仕事やキャリアに対するスタンス
これまでの経歴
経歴
- 情報系の大学で中国語に熱中(一部機械翻訳の研究も)
- 中国(広州)でのITベンチャー立ち上げに半年
- 語学学校での営業兼システム担当で3年半
- 印刷系SIerで2年
- カヤックでソーシャルゲームのリードエンジニアを3年半
- はてなでチーフエンジニア兼Mackerelディレクターを2年
中途入社
- 2014年9月念願の入社
- 東京オフィスの一人目のエンジニア
現在の職務
兼務している。(ダブル課長的な)
- はてなのチーフエンジニア
- Mackerelディレクター
エンジニアのディレクター
- エンジニアがディレクターをやることははてなでは実は珍しい
- 3人程度(これでも増えた)
ディレクターになった経緯
入社数ヶ月後のある日
「Mackerelのディレクターやりませんか?」
「はいやります」
こうして、前任の id:motemen(現CTO)からディレクターを引き継ぐことになるのだった。
ディレクターは偉かった
- 「おめでとうございます」と言われる事案
- 偉くなりたくないでござる
引き受けたわけ
- Mackerelだから
- オーナーシップを持てる
- 自分の手が増える感覚
- 仕事は断らない
自戒
- 人間は愚かである
- 偉いと勘違いするとたちまち裸の王様になる
- スタンフォード監獄実験
- マネージャーは偉くない
- LINE 池邉さん「マネージャーは南ちゃんだ」
過去の反面教師
自分の周りにいたマネージャー達
- スキルを磨かない
- いつまでも決めない
- オーナーシップを渡さない
- 情報を開示しない
良かったマネージャー像
- プレイングマネージャー
- 決める
- チームを尊重する
- 言葉を発する
- ビジョンを示す
オーナーシップ中心マネージメント
- メンバーにオーナーシップを持ってもらうこと
- 全員が「これがオレのプロダクトだ」って思うように
オーナーシップを渡すために
- オープンであること
- フラットであること
- 遊びをもたせること
心がけていること
- メンバーに意義や期待を伝える
- 決める・責任を取るのがマネージャーの仕事
- ビジョンを示す
- サーヴァント型リーダーの落とし穴に嵌まらないように
タスクの渡し方
- ブレークダウンしすぎない
- やりたいことを伝える
- りんごを擦り下ろさない
- 担当範囲にオーナーシップを持ってもらう
- 全員が全部見られるのが理想
メンバーを信じる
感じる疑念
- こんな粒度でタスクを渡して良いのか?
- 情報をもう少し整理して上げたほうがいいのではないか?
- ちゃんと勤務時間を管理したほうがいいのではないか?
- ちゃんと働いているのか?
メンバーを信じる
- メンバーのパフォーマンスが出ないのはマネージャーの問題
- メンバーの消化能力を信じる
- 規律で縛る前に自由を与える
- 情報の海に溺れてもいい
- 本人が自律的に勤務時間をコントロールできるようになることを信じる
リモートワークの例
- Mackerelにはフルリモートワークのメンバーが居る
- リモートワークでリズムが作れなくても
- リモート始めたときはたまに朝会に遅れることがあったが今ではほとんど遅れない
- 制約を逆手に取る
「規則だから守る」から「自分から規律を作る」へ
- 規則がない状態から規律が作れるか
- 自律的に動けるのが理想
- エンジニアは自律分散的なシステムに憧れる
やりがいと評価の両輪
最近の気付き(今更)
- 仕事と評価は密接に絡み合っている
- オーナーシップだけではなくて「どう評価されるか」も大事
- 僕がエンジニアであることはマネージャーとして有利
自分が評価者に値するか
- 自分が評価者であることに納得してもらえるか
- 評価者は優劣を付ける敵ではなくて、成果を上に代わりにアピールしてくれる味方
- 定期1on1の実施
ジョブローテーションの課題
- 僕は今はなるべく手を動かさないようにしている
- ディレクターからプレイヤーに戻ったエンジニアもいる
- 仕組み化に課題
- CTOの今
自分の働き方は自分で決める
- キャリアがないくらいのほうが楽しい
- そっちの方が寧ろ安定している
- 自分で決められる
- 変化が激しく成長している業界か、固定化して停滞している業界か
Mackerelのディレクター
Mackerelの面白さ
- ドッグフーディング
- 自分が使うツールを自ら開発できる
- エンジニアをワクワクさせる
否応なしに新しい技術を学ぶ必要がある
- 「普通の」Webアプリケーションでは使わない技術を使う必要がある
- ユーザーごとに異なる技術スタック
- 言語/ミドルウェア/OS/クラウド
感謝される
- エンジニアコミュニティーの暖かさ
- 結果としてメンバーのモチベーションの高さ
キャリアとビジネス
- これまでの自分のキャリアを活かして、ビジネスに結び付けられる
- 自分より優秀なエンジニア陣と働ける
- 彼らの力を引き出すためにも自分も研鑽
- 最高のエンジニア向けサービスを自分自身で成長させられる
無理はしない
- エンジニアはほぼ定時で帰る
- スプリントではなくてマラソン
- 結果としての100週連続新機能リリース
100週連続リリース(継続中)
100週連続リリース(継続中)
仕事やキャリアに対するスタンス
やりたいことだけをやりたい
- 今本当に自分のやりたいことができているか
- やりたくないならなぜなのか
- どうやれば楽しくなるのか
自分のモチベーション
- ずっとコードを書きたい
- エンジニアとして成長し続けたい
- 技術で問題を解決したい
- チームでモノ作りをしたい
自分の働き方は自分で決める
【急募】We are Hiring
- はてなではエンジニアを募集しています
- Mackerelのセールスエンジニアも急募
- Webオペレーションエンジニア
- アプリケーションエンジニア
- 東京でも採用中
- もちろん京都にもおいでやす